オンラインゲームを取り巻く光と影
たまにはこんな話題などつらつらと・・・
最近のオンラインゲームはいろいろなゲームが増えてきている。
昔ながらのどんぱち型MMO、まったりクエストしたり製作したりして世界を生きるまったり型MMO、少人数でクエストなどを行うMO、ゴルフなどのスポーツ系、ハンゲームなどのコミュニティ型ミニゲームサイトなどなど。
非常に長く続いているゲームもあれば、ユーザーが集まらずに終わってゆくゲームもたくさん存在している。
UO、FF11、リネージュ1及び2、ROのようにもう数年続いているゲームがある中で、RFのようにユーザー数が伸びずに突然日本でのサービス終了というゲームもある。
そんな中、最近のオンラインゲーム業界に、非常に似て非なる2つの話題がある。
アイテム課金と、RMTだ。
ここ1~1年半前から新規サービスインしているオンラインゲームには、第二世代と呼ばれているものがある。
第二世代オンラインゲームに共通して言えることは、ゲームをプレイするために定期的にお金を払う課金方式ではなく、新しい課金方式を採用している点だ。
昔のオンラインゲームは、基本的に接続時間課金または月間課金のどちらかがほとんどである。
第二世代はこのような課金方法を取っているところは少ない。
一部ではパッケージを購入すると、新しいリビジョンに更新されるまではパッケージ購入以上の課金は掛からないという形のものがあるが、大部分の第二世代オンラインゲームは、プレイするだけならユーザー登録を行うだけでプレイできるというのがほとんどである。
よくある半月間などのお試し接続ではなく、接続してゲームを遊ぶだけなら、基本的に無料という形なのである。
では金を取らずに、どうやって維持するのか・・・
これを実現する方法が、俗に言う「アイテム課金方式」である。
アイテム課金方式とは、ゲーム内で使えるアイテムを購入するために、そのゲームに対して特定の金額を支払うという方式である。
現金購入できるアイテムは、普通にゲーム内でもゲーム内通貨で買えるものもあるが、ほとんどの場合で、現金購入しか出来なかったり、ゲーム内通貨で買えるアイテムより強力だったり、見た目が派手だったり、ユーザー間で受け渡しできなかったり、特別な効果があったりするものである。
また、月課金は必要無いが、月課金を行うことで、特別な行動が出来るようになったり、デスペナルティを減らすなどの特殊なサービスが提供されるゲームもある。この形のものも、時限型サービスという”アイテム”を購入するという意味合いとして「アイテム課金方式」に含まれて話がなされている。
逆に言ってしまうと、別に持っていなくとも良いものであるとも言える。
無くてもゲームプレイすることが出来て、かつゲームは楽しめるからだ。
このアイテム課金方式は先ほどの通り、購入しなくてもゲームは楽しめ、また無理して購入しなくともゲームを継続して遊ぶことが出来る。
一見すると非常に効率の悪い課金方式にも見える上、維持も難しいのではないかと思う。
時間課金や月単位課金の方が、定期的にお金が入ってくるのでいいのではないかという考え方もあるだろう。
しかし、第二世代のオンラインゲームは大部分で採用され、さらに現在月課金システムで行われているゲームでも、アイテムを現金で購入できるサービスを追加し、ハイブリッド型を開始、とあるタイミングで月間課金を終了することを考えている所さえある。
では何故このような課金方式が採用されるのか・・・
答えは2つある。
まず1つ目としては、新規にプレイしようとする人に対して、その敷居を下げる目的がある。
はっきり言ってしまうと、今私がメインでやっている「リネージュ2」は、新規の人にそうそう勧められない。
初回で始めるために、まずは月3000円払わないとならないのだ。
3ヶ月まとめて払っても、7200円になってしまう。
単純計算で、6ヶ月で中古のPS2本体が買えてしまう。
正直、この価格を聞いただけで、新規参入者は躊躇する。
確かに所定のネット喫茶に行けばプレイは無料となるが、ネット喫茶に課金が取られる上に、実際にゲームの面白さをつかむのには、通常数日かかる。
しかもこのゲーム、実際に他の人とプレイできるまでキャラを育てるのに、軽く数ヶ月はかかる。
ここでコアユーザーが知り合いを引き込むって時には、WMなりネットキャッシュなりを渡してコレデヤレ、入った後は徹底的に物量支援を行って楽しめるまでの時間を短縮する、っともありなのだが・・・そうそう簡単にいくものでもない。
しかし、プレイ無料の場合だと、プレイするための初回課金という敷居が無くなる。
とりあえずゲームをプレイするだけなら、ユーザーIDを取得するためにメールアドレスを登録するくらいで、開始する事が出来る。
ほとんどのゲームプレイが、その状態でも十分可能なのだ。
それで面白ければ継続すればいいし、面白くなければ登録したIDを破棄すればいい。
とりあえず遊んでみよう・・・のために3000円払うのより、遥かに敷居は低い。
そして面白ければ遊んでいて、ゲーム内で見たことも無いアイテムにめぐり合って、それが有料アイテムだと知って、お金を出して購入する・・・
これがアイテム課金方式のユーザーと課金獲得方法なのである。
2つ目としては、古参ユーザーとの時間の差を、アイテム課金で埋めるという方法である。
どうしてもオンラインゲームは、初めてやった人と、1ヶ月やっている人、半年やっている人、1年やっている人では、プレイヤースキル以上に超えられない壁が存在する。
それは、レベルであったり手持ちの装備だったりアイテムだったりする。
それらを手っ取り早く解消する方法として、昔からある方法がRMTだ。
RMTに関しては後で細かく話をすることにするが・・・
アイテム課金で手に入るものとしては、大きくわけて次のようなものがある。
・通常より強い装備
強い武器であったり強い防具であったりすることで、それらの装備を手に入れるためのゲームプレイを短縮し、かつ強い装備により、前半の戦闘レベル上げを楽にする事が出来る。
・見た目が個性的な装備
これはどちらかというと「プレイヤーキャラという”アバター”に着せる装備」という考え方が強い。SNSのアバター装備用に有料課金しているのと同じ感覚であろう。
・ゲームプレイを楽にするアイテム
経験値が通常より多く入るようにするなどの恒久的なものから、一定時間最大HPが上がるなどの一時的なもの、HPを瞬時に回復するアイテム、移動が一瞬で終わるなどの通常行動時の時間短縮を行う乗り物などさまざまであるが、共通して言えるのは「時間の短縮」であり、「時間を金で買う」という形である。
アイテム課金で手に入るアイテムで、新規ユーザーは比較的楽に古参ユーザーとの時間差を埋め、古参ユーザーはそれらアイテムを利用してより自分のプレイを楽にするという考え方になるのである。
実際アイテム課金で行われているとあるゲームを3ヶ月ほどプレイしたが、古参ユーザーとゲームを行うために1ヶ月目で5000円くらい使って、その後は1000円前後を消費アイテムに使ったというような感じである。
アイテム課金は、その価格の設定によっては月課金よりも儲かる場合もあるということなのである。
特に最近は、一般ユーザーのオンラインゲーム離れは著しい。
長いことプレイしたゲームをやめて次のゲームに移ろうという人は少ない、またそんな長くやっているゲームは、明らかなる超えられない壁が存在している以上、新規ユーザーを獲得するのが大変なのである。
そのため、長くやっていたゲームをわけあってやめた時は、長くやらないとならないゲームをやることが出来なくてやめている以上、戻ってくることも、新しいゲームを始めることも少ない。
たとえ新規ユーザーが入ってきたとしても、知り合いの助力でも無い限り、最初から壁を越えるのは至難の業ともいえる。
それ以前に、ある程度遊べるレベルに到達するために1年かかって、さらにその1年で、レベルキャップが上がったりなどの原因で、他の人たちとはさらに1年分の差がついている・・・
今のオンラインゲームは、長く続けるためにキャップを段階的に上げていく、言ってしまえば「ドラゴンボール」状態になっているわけだ。
そのゲーム世界にいる時間がそのまま強さに比例してしまい、どうしようも無くなる。
最初にも話をしたが、このアイテム課金をうまく使えば、新規ユーザーは比較的楽に古参ユーザーと一緒に遊べるようになり、まったりやりたい場合には利用しなくとも良いわけだ。
何よりプレイするだけなら無料なので、とりあえずやってみてから・・・というユーザーは多くなる。
最近はこのような効果のために、アイテム課金のゲームも増えてきている。
このように利点が多いアイテム課金ではあるが、欠点が無いとはいえない。
最大の欠点は、アイテム一つ一つの所持や存在を、管理会社は厳密にしなければならないということである。
先ほどの通り、アイテムを購入するためにお金を払うわけである。
それはつまり・・・ゲーム内で使われている一つのアイテムという”データ”が、金銭的価値を持つということに他ならないのである。
例えばアイテム購入時に管理会社が起こした何らかのトラブルにより課金だけされてアイテムが届いていない・・・なんてのは言語道断である。
お金だけ受け取って、それに見合うアイテムを提供するという”サービス”を提供しない・・・これは明らかなる”詐欺罪”なわけだ。
同様に、ゲーム内で正規のプレイ方法を取ってプレイしていたにも関わらず、課金で手に入れたアイテムがこれまた管理会社が起こした何らかのトラブルにより消えてしまったなんて事があれば、当然そのアイテムの所在に関しての責任問題に発展する。
金でアイテムを購入している以上、場合によっては金銭的保障までも発生するのだ。
アイテム1個消えただけで、そのアイテムの復旧などの処置が入るわけだ。
月間課金の場合、手に入れたアイテムなどの場合、よほど大問題でもおこらない限り、消え他としても復旧すらしてくれないのがほとんどである。
月間課金の場合はそれでも問題が無い(と言ったら本当は駄目なのだが)。
月課金でお金を払っている我々は、そのゲームをプレイするためにお金を払っているのであり、プレイするためのキャラや、キャラが持っているアイテムにお金を払っているわけではないからである。
管理会社の問題でプレイできない場合には、プレイできないことによる金銭的保障が発生すること(プレイできない日を課金対象から外すなど)があるが、取得したアイテムが消えたことなどによる、金銭的保障は、一般的には発生しない。
しかし、アイテム課金の場合そうは言ってられない。
そのアイテム一つ一つに金銭的価値が発生するからだ。
ちなみに、これの行き過ぎた例が・・・今年9月に起きた、アイテム取得詐欺が現実の詐欺罪になったニュースである。
アイテムに金銭的価値がある以上、当然の結果である。
数千円とはいえ、金銭的価値のあるアイテムの詐取は、相手に対して金銭的損害を与えたという意味で、れっきとした詐欺罪が適応される。
言ってしまえば、おもちゃ屋で買ってきたゲームソフトを友達に貸して、そのまま借りパクというような形・・・とでも言えるだろうか。
額や内容、状況はどうあれ、一般では意外に気がつかないだけであり、これは犯罪として適応されてしまうのだ。
日本の法律では、そのアイテムを取得するのにどれだけ苦労した、どれだけの時間を費やしたかなどは罪の判断材料にならない。
それが”いくら”なのか、どれだけの”金銭的価値”があるのか・・・これのみが罪の判断材料になる。
そのため、月課金の場合には、アイテム一つ一つに金銭的価値が基本的には発生しないため、このような事例での詐欺罪適応はほぼ不可能である。
本来それが当然な結果なのだが・・・ゲーム内でアイテム盗んでリアル詐欺罪になるなど、管理会社すっ飛ばして当事者同士だけでリアル犯罪に持っていってほしくないって気持ちが、もうかれこれ何年もオンラインゲームをやっている自分が思う気持ちである。
では次の話に進もう。
世の中がアイテム課金方式、アイテム課金ハイブリッド方式に変わりつつある背景には、そもそものオンラインゲームに対しての新規ユーザー獲得難と、ユーザー離れが原因にある事は話をした。
しかしそれだけではなく、むしろ大きな問題が・・・RMTである。
リアルマネートレード・・・早い話が、ゲーム内にあるアイテムやゲーム内通貨を、ユーザー間で、現実の現金取引を行う行為である。
やっていることはアイテム課金と同じではないの? と、思う人が多いかもしれない。
RMTがアイテム課金方式と違う点が2点ある。
RMTは対象がゲーム内全て(時にはキャラ本体さえも)に及んでいることがある(アイテム課金は、通常運営会社で購入できるアイテムが制限されている事が多い)
早い話が、キャラ間または当事者同士で受け渡しが出来るゲーム内データの全てが対象ということである。
本来であればゲーム内でのアイテムやり取りに関わる対価はゲーム内通貨やアイテムで行われるのであるが、ゲーム内ではアイテムのみ渡し、ゲームの外で現金で対価を渡す、という形である。
そして一番重要なことであるが、何よりRMTは、一般的には運営規約上は規約違反な場合が多いということである。
先ほども言ったとおり、基本的に初めてすぐの人と数ヶ月、1年以上やっている人では、ブツで超えられない壁がある。
知り合いに誘われて、知り合いから膨大な助力を受けたのなら話は別だが、それでもそうそう時間で集められたブツは埋まるものではない。
手っ取り早くそのブツを埋める方法・・・アイテムという”時間が制するモノ”を”金で買う”である。
それがアイテム課金方式最大の目的であり、RMTが暗躍する根本原因でもある。
普通では何時間、何ヶ月もかかってやっと手に入れるアイテムを今すぐに手に入れたい・・・
人間の自然な欲求である。
それがお金を出せば手に入るというのであれば、手を出したくなるわけだ。
十分、需要として考えられる。
規約違反だからやらないだけで、規約違反ではなければやりたいと思っている人は、私を含めていっぱいいるだろう。
そのくらい”ゲーム内貧富の差”が激しいのだ。
そして需要がある以上、供給が必要となる。
それを実現しているのがRMT業者である。
自分たちでゲーム内アイテムやゲーム内通貨を集める方法を取っているところや、ユーザーから買い上げて、必要な人に売るというバイヤー方式を取っているところもある。
前者に関しては、それにより安い外国人労働者を使ったり、BOTソフトウェアを利用したりするなどして、さらに別の規約違反を伴っている場合もある。
どちらにしろ、売る方も買う方も当然規約違反である。
でも一向になくなる気配が無い。
・・・結局のところ、RMTが規約違反でありながら、それを取り締まるためのシステムが管理会社には無いのが現状なのである。
RMTは、ゲーム内でのキャラ間やり取りで言ってしまうと、普通ではちょっとありえない額で買い物をしたり、ありえない額を手渡ししたりといったレベルの行為なのである。
しかし、そんなことは2ID持っている人だと当たり前に起こることなので、それだけでは判断できない。
判断材料として、とある1IDに不特定の複数ユーザーが高額接触しているように見える・・・くらいである。
しかしそれを探し出すのは尋常ではない。
毎日数万というユーザーが動いているゲーム内で、それらしい動きをしているユーザーを探し出すというのは、耳かき1杯分の塩と砂糖を砂場にばら撒いて、砂じゃないものを探し出す・・・くらいである。
さらにそこから塩(本当に規約違反をやっているユーザー)を探し出すというのは、並大抵のことではない。
間違って砂糖(規約違反ではないユーザー)を間違って取り出し、問題行動を確認してしまえば、問題の火種になってしまうことさえある。
言ってしまえばゲーム内ユーザーの一握りにも満たない不正なユーザーを、猛烈な厳密さで取り締まらなければならないのが、RMTに対応する唯一の対処方なのである。
管理会社にかかる負担は尋常なものではないはずだ。
・・・これがまたRMTを野放しにしている原因であるともいえる。
もちろん管理会社が何もやっていないと言えば嘘になる。
確かにアカウント停止や、対象のアイテムやゲーム内通貨の凍結処理、関わっていると思われるユーザーの一斉凍結などを管理会社は行っていても・・・実際にはいたちごっこなのは否めないが・・・
そういう面では、最近利用されているといわれる、おとり捜査ユーザーなども増やすべきではないかとも思う。
かといって、取得したアイテムは必ず相応の額でのやり取り以外認めないというような方法で、不必要な無償高額引渡しを防止しようとした場合、新規ユーザーに対して古参ユーザーが武器を貸してあげるなどの行為さえも出来なくなってしまう。
経済が無ければ世界は成り立たないのである。
しかし、その経済を・・・世界の外でやらないでほしいものである。
売りたい、買いたいユーザー
売り買いの媒介を行うRMT業者
規約違反にも関わらず、管理仕切れていない管理会社
この三角関係が・・・良くない方向に進ませているとも言えるだろう・・・
結局のところ、第一世代のゲームは無条件で、プレイ時間がものを言う常態になっている。
第二世代でも結局のところは時間がものを言う。
第二世代はゲームを楽しむまでの部分は楽であるが、そのあとはアイテムを集めたりというコレクション的な行動が多くなる。
そうなった場合にはやはり金がかかる・・・結局、ということなのだ。
・・・そもそもの話になってしまうが・・・結局日本人のオンラインゲームプレイスタイルは、所詮はドラクエやFFの感覚でしかないのだ。
いいだけ時間を割いて、もうこれでもかという感じで「極めプレイ」をして、終わったらポイ。
「極め」をやるために、どうしても出来ない時の最終手段として、データ改造・・・注意書きにはやらないでと書いてあるにも関わらず、改造のためのソフトがゲーム売り場に堂々と売っていて、それに対して需要がある。
RMTやっている人も、結局はこの感覚なのであろう・・・
それをやって面白いと思っているのだから、他人は止められない。
しかし、オフラインで自分にしか影響が無い場合ならいいが、オンラインの場合、それにより「面白くないと思う人」もいることを、忘れてもらってほしくない。
オンラインゲームは、一人では遊べないのだから・・・
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